街を歩けば魅力も課題も見えてくる!第4回交流サロン実施レポート

「歩きたくなる街」松山をコンテンツ化しよう!歩く専門家(一社)あるっこさんが、ゲスト参戦

愛媛県松山市内の企業と複業を希望する都市部人材とのマッチングを支援する「だんだん複業団」では、定期的に団員メンバー同士がコミュニケーションをとる「交流サロン」を開催しています。
第4回目、今年最後のテーマは、“WALK AROUND”!
10月に実施した第3回交流サロンで「松山って、歩きたくなる街だよね!」という声がたくさん上がったことから「歩く」をテーマに設定し、議論を交わしました。
今回、全国で街歩きイベントを開催する一般社団法人あるっこ・代表理事の並木有咲さんを特別ゲストにお招きし、専門家目線での「街歩きの楽しみ方」をお伝えしてもらいました。
当日の様子を、コミュニティマネージャー・豊田がレポートします!

松山市が取り組む「歩いて暮らせるまちづくり」って?

「松山って、街全体がコンパクトにまとまっていて歩きたくなる!」
「俳句文化や文学が生み出されていて、クリエイティブな要素もありそう。」

前回の第3回交流サロンで、松山を訪問した団員メンバーからこんな声が聞かれました。
松山市は地理的に、街の中心地に生活基盤や飲食店、観光地などが集積していることから、生活者にとっても観光者にとっても“歩きやすい”街と言えそうです。

もともとの地理要素以外にも、松山市では「歩いて暮らせるまちづくり」に取り組んでいます。
まずは松山市における公民学連携の総合的なまちづくりを推進する松山アーバンデザインセンターの取組を紹介しました。

松山の新たなシンボルロードとして実施した「花園町通り」の事例


松山の新たなシンボルロードとして実施した「花園町通り」の事例をもとに、整備の状況や街路空間の仕掛け、市民の参加型プログラムについて話してもらいました。

空間デザインを「つくる」、そしてイベントなどで「交わる」、そこからまちづくりの担い手を「育てる」という一連の流れをつくり、その内容を「発信する」ことでまちづくりの循環が生まれていくとのこと。「歩いて暮らせるまちづくり」の概念を理解した上で、松山市で実施した花園町通りの整備事例について詳しくみていきました。

建物や通りといったハードの整備にとどまらず、市民が集う「賑わいの創出」(イベント企画・運営)といった、市民参加型のソフト面の充実が、カギを握っていると感じました。

初めての街も、いつもの街も。「視点」をもって歩けば魅力が見えてくる

“街を歩く”って誰もが当たり前にする行為ですが、漫然と歩くのではなく、視点を取り入れることで景色は変わって見えてくるようです。
街歩きの専門家・一般社団法人あるっこの並木さんに話をしてもらいました。
*あるっこさんは「まち歩き」と表現しているため、以下「まち」と表記します。

特別ゲスト!あるっこの並木有咲さん

並木さん:「まち歩きを楽しむことは、つまり“自分が好きなまち歩きの視点を知る”ことでもあります。私たちは、まち歩きをしながら「いいな!」と思ったものを写真におさめるようにしています。撮った写真を振り返ると、自分の“心が動かされるポイント”が見えてくることがあります。
私たちがまち歩きをするとき、大事にしている3つの視点があります。
それが「鳥の目」「虫の目」「魚の目」です。「鳥の目」でまちを俯瞰で見て、「虫の目」でまちなかに潜む“キュンポイント”を見つける。そして「魚の目」で街の流れ、時代の流れを感じてみる。

まち歩きの楽しみ方を教えてもらいました!


おいしい匂いにつられてみたり、駅から近い商店街と離れた商店街を比べてみたり、まちを“歩く”ことで知らなかった景色が見えてくることがあります。
1/27-28に実施される現地イベントでは、ぜひ一緒に歩きながら、松山の魅力を見つけていきましょう!」

並木さんからも「まちをハード面で整備するだけではなく、まち歩きの楽しみ方を人に伝えること。ソフト的なアプローチとの両軸が大切」という話があり、改めて住民といった内の視点と、観光客など外の視点を取り入れた働きかけが大事だと感じました。

1月27日-28日は松山を歩いてZINE(雑誌)をつくろう!

並木さんのお話を受け、参加者同士で感想のシェアをしました。

「車で通り過ぎる街も、歩くことで見えてくるものがあるんだなって思いました」
「商店街に活気がなくなっているのが寂しく感じています。歩く人が増える仕組みを市民中心でつくることが大事なんだと思いました」
「花園町、本当に素敵に生まれ変わっていて、こういう取り組みがあったって初めて知りました!」
コメント欄にもたくさんの感想で溢れていました。
松山市内には、句碑や歌碑もたくさんあり、この街の景色を眺めながら詠まれた一句に心を馳せてみると、良いかも!という声もありました。

「街の歩き方」を学んだところで!お知らせです。
実際に、松山を歩いてひとりひとりが「いいな」と思ったポイントをメモしたり写真に納めて、ZINE(雑誌)をつくりませんか?

2024年1月27日-28日の1泊2日で、現在進行中の共創プロジェクトプログラムの成果発表イベントを松山市内で実施します。
同じ日程の時間外で、コミュニティプログラムの「松山の街を歩き、雑誌をつくる」フィールドワーク&ワークショップを行う予定です。

本年度のコミュニティプログラムの集大成として、だんだん複業団員で松山の魅力を発掘・発信するコンテンツを皆さんと一緒につくっていきたいと思いますので、皆さんのスキル・経験、感性・独創性を存分に活かしてくださると嬉しいです!

▼1/27-28の現地イベントの参加申し込み(既存団員の方)は以下よりお願いいたします。
https://forms.office.com/r/wgBrUXtL38 

※もし今からだんだん複業団に参加し、1/27-28の松山現地イベントに参加したいと思った方は、まずはだんだん複業団のホームページで「だんだん複業団に参加する」からエントリーをしていただき、イベントの参加申し込みをしていただければ幸いです。
(なお、現地イベントの参加申込期限は2024年1月11日までになります。)

▼だんだん複業団に参加する(新規エントリーの方)は以下よりお願いいたします。
https://forms.office.com/r/qe9fgBaWn8

恒例の記念写真!

今回の交流サロンを受けて、参加していた事務局の植草太郎氏が即興で一句!

まちあるき まつやまともす たんしょかな 

1月27日-28日に松山で皆さまと街歩きをするのを楽しみにしてます!
良いお年をお迎えください。今年も一年、ありがとうございました!

「だんだん複業団」って何?

愛媛県松山市主催の事業で、人手・人材不足に悩む松山市内の中小企業と、複業等を通じて自らのスキルを生かしたいと考えている都市部人材のマッチングを支援します。マッチングを通じて、市内企業が抱える課題解決につなげるとともに、都市部人材との継続的な関係構築による松山市の関係人口の増加を目指す取り組みになります。
「だんだん」とは「徐々に・じわじわと」という意味と松山市の方言で「ありがとう」の意味があります。松山市内企業と人材が「だんだん」とお互いに分かり合い、関わった人たちが笑顔で「ありがとう」と想い合い、お互いを好きになってもらいたいという意味を込めています。

だんだん複業団にはどんな人が参加してるの?

「地域と関わりたい、自分のスキル・経験を生かしたい、新しい仕事にチャレンジしたい、多様な働き方を実現したい、社会貢献したい、同じような志を持った人と繋がりたい、地元に関わりたい」など様々な動機を持った方がこれまでに参加しています。

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